ASTONMARTIN V8 VANTAGE メンテナンス(12ヶ月点検・クラッチ整備)
ASTONMARTIN V8 VANTAGE メンテナンス(12ヶ月点検・クラッチ整備)になります。
先ずは各部機能チェックを実施。
アストンマーティン専用テスタにて各モジュールを点検。
クラッチの数値に摩耗がみられたので、念の為ロードテストにて実際に走りを確認。
クラッチ関連部品の交換をおすすめさせていただき、交換作業に入りました。
アンダーカバーに始まりマフラーやエキゾーストマニホールド、ミッションなどを取外し、
クラッチを取り外します。
取り外したクラッチの状態を確認します。
取り外したクラッチは、溝がなくなっている部分があり、
プレッシャープレートにも焼けがある状態になっていました。
クラッチとクラッチカバーは新品に交換し、フライホイールにもやや焼けがありましたので、
研磨にて対応させていただきました。
クラッチダストが各部に飛んでいますので、
トラブル予防の為にも各部をきちんと清掃していきます。
スレーブシリンダーはクラッチ交換時の同時交換をおすすめしている部品のひとつです。
油圧にてプレッシャープレートを押す役目をしていますが、ストロークのセンサーも一体になっており
非常に重要な部品となっています。
また、スレーブシリンダー自体がクラッチダストの影響を受けやすい場所に取付られている為
摺動部にダストが詰まってしまい取り外したスレーブシリンダーのほとんどが動きが悪くなってしまっています。
清掃が終わりましたら、いよいよクラッチ関連の部品を組付けていきます。
弊社ではアストンマーティンディーラーで使っている専用工具と同じ物を使用して作業をしています。
重要な部分ですので、フライホイールやクラッチカバーなどを固定しているボルトやナット類
エキゾースト関連のガスケット等も純正の新品へ交換させていただきました。
専用工具にてフライホイールを固定し、クラッチのセンターを出しながら
規定のトルクにてクラッチ関連部品を取り付けていきます。
ミッションオイルの交換とASMフルードの交換です。
ミッションオイルはストレーナーを清掃しガスケット類を交換。
ASMフルードのエア抜きを確実に行うにはアストンマーティン専用テスタを使用し
ASM内のポンプを作動させながらエア抜きを行う必要があります。
組付けの後、専用テスタにてクラッチの学習値のリセットを行い。
ロードテストにてクラッチポジションの学習を行い完了となります。
今回はクラッチ交換だけでなく、元々12ヶ月点検での御入庫でしたので、
その他のワイパー、オイルといった消耗品も交換させていただきました。
エンジンオイル交換時には、若干のオイルにじみを確認しましたので、
ワコーズ社のエンジンパワーシールドを添加させていただきました。
こちらの添加剤はオイルにじみなどをシールを復活させて止める効果がありますので、
弊社ではオイル交換前に軽度のにじみなどがある場合には添加をおすすめしております。
整備した箇所に異常がないか最終チェックを行いながら給油と清掃を行い
車両を復元していきます。
ハイマウントストップランプの固定が緩み
右側だけ奥に入ってしまっていたので修正させていただきました。
最終チェック完了後、お客様の元へお車をお返しさせていただきました。
クラッチのフィーリングが格段によくなり、より気持ちよく乗っていただけるお車になりました。
今回も御入庫いただき誠にありがとうございました。